救急・集中治療ノート:エビデンスと経験

救急・集中治療のエビデンスと個人的なパールをまとめます

耳下腺炎、唾液腺

流行性耳下腺炎 ムンプスウイルス

潜伏期2−3週間

片側→数日後に両側の腫脹となることが多い

発熱

顎下腺・舌下腺にも腫脹みられることがある

合併症 脳炎髄膜炎(頻度多いが軽症のことが多い)、精巣炎・卵巣炎(思春期以降)、膵炎、難聴(高度に進行し治療エビデンスなし)

 

ワクチンの合併症が懸念され1993年に定期接種から外された経緯がある

 

感染力が強い 予防指導

出席停止 腫脹が出現した日(day0)から5日以上経過し体調良好になるまで

 

近年は、再感染もあると言われている

 

他の病原体

コクサッキーウイルス、パラインフルエンザウイルス、細菌

 

化膿性耳下腺炎 ほっ赤腫脹が強い

圧迫すると開口部 臼歯付近の頬粘膜(耳下腺乳頭)から排膿することがある

 

反復性耳下腺炎

年に数回 繰り返す耳下腺の腫脹 発熱はないことが多い

初回はムンプスとの鑑別が困難

ムンプスではなさそうと判断すれば登校に制限はない

病原体、免疫、先天性など原因特定できていない

 

 

唾石症

顎下腺唾石が最も多い

食事時の痛み 感染合併すると腫脹

口腔内外から双手診で石をふれる X線、CT

 

めまい(第52回救急医学会 救急科領域講習)

中枢性めまい:めまい以外の神経症候を伴う

四肢の麻痺や感覚障害、眼球運動障害・Skew deviation、構音障害、運動失調、体幹失調

注視誘発眼振

純粋な自発性垂直性眼振

純粋な自発性回旋性眼振

画像検査で中枢性めまいは否定できない

HINTS+ 陰性所見による鑑別は困難、HIT異常の中枢性めまいもある、椎骨動脈解離には禁忌では

 

末梢性めまいを積極的に診断することで中枢性めまいの除外にもつながる

後半規管型BPPV D~Hで誘発される回旋性眼振

水平半規管型BPPV SHRテストで誘発される方向交代性眼振

その他の急性末梢前庭神経障害 方向固定性眼振

Frenzel眼鏡でしっかり眼振を探す

小脳や延髄病変でも同様の眼振が見られることあり BPPVは数秒以上の潜時がある

 

めまいの病態を把握することを最初から諦めていないか?

めまいが主訴なのだから、めまいの症候の詳細なチェックをするべき

頭痛や痺れなどの症状は、極端に言えば本当に症状があるのかどうか他覚的には捉えられないが

めまいに関しては眼振という他覚的な所見が見えるものであり、むしろわかりやすいと言える。

 

めまいの病態はほとんどが前庭不均衡である(末梢性にせよ中枢性にせよ)

 

半規管は、頭の動きに対して眼球を安定させる働きがある

頭が動くと、内リンパ液が反対の方向に動く。眼球はないリンパ液と同じ方向に動く。

BPPVは1つの半規管が障害される

急性末梢前庭障害は、半規管機能が片側で全て低下する

例えば、右の末梢前庭が障害されると、(3つの半規管の機能の障害が総合すると)眼球を左に偏倚させる機能が障害されるので右に偏倚するので、急速相が左向きの眼振になる。

 

中枢性めまい

水平方向に着目(水平半規管の機能が障害)

直接障害:右の前庭神経核(延髄)が障害されると、右に眼球が偏倚して、左向き眼振になる。

意識障害がある場合は眼球が偏倚して、急速相がない。

脱抑制;右小脳が障害されると、右前庭神経核の抑制が障害されるので、眼球は左に偏倚して右向き眼振になる。

 

垂直・回旋方向に着目(前後半規管の機能が障害)

 

前半規管眼反射は小脳からの抑制制御があるが、後半規管眼反射は小脳からの抑制制御がない。

また、小脳はさらに橋や延髄からの制御を受けている。

 

小脳が障害されると、前半規管眼反射のみ脱抑制されて、眼球が上転して下向き眼振が出る(意識を失う時眼球が上転する機序)

 

前庭神経核(延髄)→動眼神経核・滑車神経核(中脳)の経路で神経が交差するので、病変の場所によって眼振が逆になる

 

指標の提示は30°くらいまで(注視させすぎると生理的な眼振が出る)

プロカルシトニン

抗菌薬の中止に使用することで抗菌薬の使用日数や予後が改善するという可能性がある。しかし感度・特異度や適切な閾値が定まっていないので、細菌感染症・敗血症の診断や抗菌薬開始の判断にはまだ単独で使用するべきではない。

 

UTD: Procalcitonin use in lower respiratory tract inefctions

UTD: Fever in the intensive care unit

J-SSCG 2024

SSCG 2021

小児の股関節痛

ペルテス病

4-10歳 男児に多い

大腿骨頭が壊死 原因不明

10%で両側性だが、別々に発症することが多い

低年齢では早く治癒しやすいが高学年になると変形が生じやすくなる

痛み訴えず足を引きづるだけのことがある

入院による免荷、外来による装具、手術

中年以降のOAに移行することがある

初期はX線異常なく単純性股関節炎と鑑別が難しいことがある

 

単純性股関節炎

2-12歳 男児に多い

片側

原因不明だが感染や外傷が先行することがある

微熱はあっても高熱はない 炎症も軽度

X線異常なし エコーで関節液

1-2週間の安静で改善することが多い

 

大腿骨頭すべり症

骨端線で骨頭が後ろにすべる

10−15歳、肥満、スポーツ

急性、慢性

ずれが大きいと骨頭壊死や軟骨融解

Drehmann徴候 股関節を屈曲させていくと自動的に外転外旋

手術

 

 

MRI所見